2016年9月14日水曜日

違和感の正体

今、はしかが流行しているそうですね。
少し前にNHKのニュースでやっていたと思ったら、今朝は朝の情報番組のトップで特集を組んでやっていました。
そんなに大流行ではないといいながらも「インフルエンザよりも感染率が高くて空気感染し、最悪は死に至る場合もある非常にコワイ病気だが、はしかを防ぐ唯一の方法としてワクチン接種がある! ワクチン不足になる前にとっとと病院にGo!」的な内容になっていました。
いつの間にか、はしかってよくある子供のかかる病気じゃなくて、疫病みたいなコワイ病気になっちゃったんでしょうか???

松戸市では一度も摂取していない乳幼児約1,300人を最優先で摂取している(だったっけかな?)というようなナレーションと共に、赤ちゃんのワクチン接種をおえた若夫婦と思わしき3人組(若い男女+赤ちゃん)を撮しつつお母さんらしき人のコメントが赤文字テロップ付きで流れて恐怖を煽っていました。いわく「はしかが流行っていると言われたので。外出時や他の子からうつっちゃうかもしれない。亡くなったり後遺症がでる人もいると聞いたから早めに予防接種を受けておこうと思って・・・」
その後に医師が「皆が予防接種をしておけば外国から菌が入ってきてもちゃんと予防出来る(ような社会の体制が出来ているから)それがすごく大切(だと思う)」とコメントしてました←()内がコメントで()外がテロップ。

見ていてびっくりしたのがここ5年間の麻疹感染者の数。発症者の多かった2014年でも500人には達していないんですね。去年に至ってはなんと35人しか罹ってなかったらしいです。

その後、専門家をお招きしてお話を伺う・・・という感じで話が進んでいきました。
かつてに比べれば大流行というわけではないが、放っておけば免疫を持っていない人に増えていく可能性がある。今のうちに抑えておけば増えずに済むから今が肝心!
感染力はインフルエンザの非ではない。すれ違っただけでも感染する。
多くの人がワクチン接種が済んでいるのでそんなには広がらないとは思うけど、免疫のない人にはうつっちゃうかもしれない。
ワクチン接種は一回打てばいいってもんじゃない。長時間経つと効果がなくなる場合もあるし、100%予防が出来るというものでもない。
以前に罹ってた大人には思い出しの免疫があるかもしれない。
子供の頃に一度自然にはしかに罹っていた人はほぼ(二度と)罹ることはない。
風邪かな、と思ってもはしかを疑った方がいい? →空港やコンサート会場に行った後の症状だったら病院に行ったときにその話はして欲しい。もしはしかにかかっていたとしたら、病院に行ったときに(自分が他人に)うつしてしまう可能性もある。
大人よりも子供の感染が危険。急に重症になったり亡くなることも出てくる。
我々は子供を守らなくてはならない。(だから)1歳過ぎの子供と小学校入学前の子供に二度、接種することが一番優先。ワクチン不足の不安もあるから、まずはそれらの子供を優先したい。次に今までワクチンを打っていない人や罹ったことのない人が次の優先になる。
人によって異なるが、おおよそワクチン接種後2〜4週間で免疫は出来る。

内容的にはこんな感じの話だったと思います。
実際の話とテロップでは受け取り方が微妙に違っちゃうあざとい手段や言外に予防接種のおかげで感染が防げているという暗喩とかもあったけど、自然免役の話もワクチンが100%有効でないという話もキチンとしてました(小声でもぞもぞ、という感じだったけどね)。
一見、公平そうな内容には思えたんだけど、なんか非常に違和感が・・・。

悪い菌は外国からやってくるって報道のしかたがイヤらしいな〜。
今の日本人って無菌状態の所でしか住みたくないって感じなのかなぁ? 
人からうつされる、とかうつすとか、そーゆー話じゃないんだけどな(自己免疫がしっかりしてたら周囲にウイルスがうようよしてたって、ちょっとくらい傷んだ果物食べたってビクともしないんだから)
でも違和感があるんだよな〜。なんだろう? 
恐怖を煽ってる手法かな〜?? (今にもワクチンがなくなりそうな感じの煽りっぷりだったし) 
とか思っていたのですが、そんな生やさしいもんじゃなかったです。

違和感の正体、予防接種の害については一切話がないって事だったんですよね。
暫く考えてようやく気付いた私も私だけど。
番組自体、要はワクチン接種推進キャンペーンだから当然、予防接種の害について言及する筈はないんですけどね。

でもさー
予防接種が原因で『亡くなったり後遺症がでる人もいる』んですよ(これって冒頭のお母さんらしき人の万一可愛い我が子がどっかではしかをうつされちゃった場合のコメントにかぶりますけど)。
一番重要な情報が華麗にスルーされてるじゃーん!!! 
なんか卑怯だと思っちゃった。

はしかは感染力があり、場合によっては亡くなったり後遺症がでる人もいます。
はしかを唯一予防出来るのは予防接種です。とはいえ実は予防接種で100%は予防出来るわけではありませんし効果が一生続くものでもありません。
はしかにかかりきれば、ほぼほぼ一生涯の自然免役を獲得できます。

ここだけの情報だけだったら、予防接種もアリと判断するのも間違ってはいないと思います。
でも

予防接種の副作用が出た結果、亡くなったり後遺症がでる人もいます。

この一文が追加されたらどうなるんでしょう?
素直に予防接種もアリって思えますか?
一番重要な情報を出さないなんて、フェアじゃないぞ。

現実問題としては、殆どの人には副作用なんて出ないと思いますよ。
でも、絶対に出ないわけでない。
実際に出たときに、そのリスクを知っていてまで受けたのか、という部分が結構鮮明に自分自身に対してクローズアップされるんですよ。

予防接種は現在、任意接種となっています。
予防接種を受ける方は、利点も欠点もしっかり吟味してから受ける事をお勧めします。
どうしてそんなことを言うかというと、万一の時に無知の知で後悔しないためです。

私自身だったら予防接種なんてしないけど、予防接種を受けたい人を否定はしません。
ただ、予防接種が万能だとは思わないで下さいね、とは言いたいかな。
ご自身で色々と調べてキチンと納得してから予防接種を受けて欲しいと思います(だからこんな記事を書いてるわけだ)。


あと。
予防接種を受けちゃってから予防接種の害を知って、なんで受けちゃったんだろう・・・って後悔されている方へ。
過ぎちゃった事を悔やんでも仕方ないですよー。
予防接種をしたことによる利点もあった筈(たとえ何も考えずに受けていたとしても、今はキチンと考えることが出来るようになったんだから、その差って凄いと思いませんか?)。
これから自分がどうするかという部分がしっかりしていれば大丈夫です。